「も~ほんとあまのじゃくな性格って厄介。」
「まあな。このタイプと付き合っていくには、『こういう人』と割り切るのも大切や。
でも、基本的に物事をハッキリ言う人が多いから、場合によってはそれが無神経にうつったり、デリカシーがないように感じてまうねん。」
「そう!それよそれ!たまにケンカ売ってんのかなって思っちゃうんだよね。」
「彼らはよくディスってきたりするけど、これは心の距離が近くなった証でもあるねん。
あまのじゃくタイプにかぎらず、男はディスりあいながら相手と仲良くなるっていう傾向があるからな。
共感しあいながら仲をふかめていく女性からすると、意味が分からんと思うわ。
あと、あまのじゃくなタイプと付き合うときに覚えておいてほしいのが、そのときの気分が最優先ってこと。
それから、自分で言ったことをよく忘れるっていうのもあるな。」
「じゃあ私のことをけなすような発言って、別にケンカ売ってるわけじゃないんだ!
てっきり私のことを下に見ていてバカにしているのかと思ったけど、そういうわけじゃないんだね。
たしかに、自分で言ったことを忘れるっていうのもよくあるかも!」
「これはな、彼らはそのときの気分で行動することが多くて、発言もそのときの気分で言ってしまうから、それで忘れてまうねん。
でもあまのじゃくタイプはな、卑屈な性格の人をのぞいて基本的にいい人が多い。
ラビ斗もやさしいやろ?」
「うん!やさしい!
すごく調子乗りな性格だけど、だからってほかの動物にえらそうにしたりしないんだよね~。」
「これはラビ斗がまともなウサギであるっていうのもあるな。
経営者でもいろんなタイプがいてやな。どんな人に対しても敬意をもって接してる人は、事業が安泰していることが多い。
人を大事にすれば自分に返ってくるっていうのを肌で分かってるから、雑に扱わんねん。
逆にえらそうに威張り散らしてる人は、事業の浮き沈みが激しかったりするな。
単純に、人のうらみとか怒りを買うようなことしてたら、ろくなことあらへんていうこっちゃ。
人に対して調子にのったら、かならずしっぺ返しはくる。」
「だよね!ラビ斗がまともで良かった~。
でもさ~、付き合ってくれないのは雑に扱ってることにならないわけ?」
「ラビ斗からすると、関係性をハッキリさせることには応えられへんから、できるだけほかのことで返そうとしている部分はあるんちゃうか。
アイツなりに安心させようとしてるんやろ。
前回話したように、付き合わへん理由はラビ斗の過去にあるっていうことや。」
「う~ん・・・。一体なんなんだろ?
ていうかシゲさんは知ってるんでしょ?私だけにちょっと教えてよ!」
「知ってるけど、こんな早い段階でネタばらししたらおもろないから言いませ~ん。
それに、自分でラビ斗の口から聞き出すことができへんと、コイツと付き合えへんぞ。
お前がしっかりとラビ斗の『信用』を得なあかんっていうことや。
まだ、自分の過去を話すぐらい、アイツの心は開いてないってことを忘れるな。」
「信用かー。そうだよね。『好き=信用してる』じゃないもんね。
分かった!ちゃんとラビ斗に信用されるようにがんばる!」