「キミもやっちゃいましたか。」

 

「えっ!?いや、ほら・・・その場のノリってやつ?」

 

「へー。初日で?」

 

「なによう!なんか文句でもあるわけ!?」

 

「ふ~ん・・・。二度目のどアホウ!」

 

「えっ!なに!?やっぱまずかった?」

 

「当たり前やろ。

そもそもやけど、男は異性と身体の関係を持って好きになることはほとんどなくて、むしろ冷めるねん。

なんでか言うたら、抱く前に感じてる女性の魅力ってのがあってやな。

セックスしたらそれが全部消滅するねん。

たとえば、『女性本来の持つ魅力50』に対し、『抱く前に感じている魅力50』があって、合計100やとする。

ほなら関係を持ってしもたら、100から50に魅力が落ちるってことやねん。

しかも出会ったばかりやと、自分の持ってる魅力がほとんど相手に伝わってへんってことや。

これがどういうことか分かるよな?」

 

「・・・・・・!!!!!!

え?え?え?じゃあもう無理じゃん・・・!!」

 

「まあ脅かしてしもたけど、お前の場合はちょっと特殊やねん。

なんでか言うたら、身体の相性がラビ斗とばっちりやってことや。」

 

「え~~!!でもそれって、完全に身体目当てになっちゃうってことじゃん!」

 

「ちゃうちゃう。

身体の相性が抜群ってことは、セックスが忘れられんくて、それだけでまた会いたくなるってことや。

男の心をつかむ方法の1つとして、相手の性癖を完璧に満たすってものがあるんやけど、単純に相性が抜群ってことは相手がよほどかたよった性癖でもないかぎり、ある意味ほぼ性癖を満たしてることになるねん。」

 

「う~ん・・・。でもなんかそれって複雑・・・。」

 

「文句いうな。もってる武器は全部つかえ。つかえる武器は全部つかわな損やぞ。

ちなみに、『男の胃袋をつかむ』のが男心をゲットできる方法と思っている人はいまだに多いけど、いくら交際相手の料理がうまくても、別れるときは別れる。

だってうまい飯とか、お店行ったらいくらでも食べられるからな。

つかむのは胃袋やない。むしろ『玉袋』や!」

 

「えっ!でもそれだったら、風俗でも代えがきくってことじゃん!

しかも相手はプロだし、素人の私よりテクニックがあるんでしょ?」

 

「これは意外と知られてないけどな、風俗嬢のお姉さん全員がテクニックがあるわけちゃうねん。

言っちゃ悪いけど、中には下手くそさんもおるわけや。

技術に磨きをかけて、それを売りする女の子って意外にすくないねん。

それにな、もし身体の相性が良かったとしても、『肌の相性』までは持って生まれたもんやからどうすることもできん。

お前らの場合は肌の相性も良かったんちゃうか?」

 

「言われてみればそうかも!

肌のフィット感もものすごく良かったんだけど、抱かれてるときの感覚がね、パズルがピタっとハマる感覚っていうの?

なんかね、一心同体みたいな感じだったの!」

 

「ほほ~う。おもろいやないか。」

 

「え?なになになに?それっていいことなの?」

 

「うん。ええことや。これは先が楽しみですなあ。」

 

「え~~。気になる・・・。でもなんで付き合ってくれないんだろ・・・。」

 

「まあそれは今後のお楽しみってことで。ほな次いこか。」